
あなたは「マインドセット」という言葉にどんなイメージを持っていますか?
起業セミナーなどで、はじめに触れられる「マインドセット」。自分の思考の「癖」を正すという意味合いで伝えられることが多いですよね。
いやー、洗脳みたいで怪しいイメージあるよね?という方もいらっしゃるかもしれません。実は私もそうでした。
マインドセットなんていらないよね、、とつい最近まで思っていました。
ただ、この数年、地元行政などと一緒に、「女性の起業支援」をさせていただく中で、「思考の癖や価値観」で、ものごとの見え方が違う、行動が違うことを何度も目の当たりにしてきました。
同じ話を聞いて、私は「チャンス」だと思ったのに、この人は「リスク」だと思うんだ。そういう驚きに何度も直面し、その根本にあるものが「価値観」の違いにおけるマインドセット、つまり「思考の癖」なんだと気づいたのです。
例えば今年最大の出来事であるコロナ禍もそうですが、世の中の変化を「チャンス」と捉えるか、「ピンチ」と捉えるか、危機や失敗を糧にできるかできないかなど。
かくいう私も、「ピンチはチャンス」という言葉があまり好きではなく、「ピンチはピンチだよ!」って思うのですが、それは同じものさしで見た時の話しなんですよね。
「ピンチを乗り越える」ことで、「成長できるチャンスがある」という、別軸のものさしで見た際には、確かに、「ピンチはチャンス」だと思うのです。
つまり、「失敗を糧にして次につなげよう」というような言葉に対しては誰もが「そうだ!!」と思う、反論しないのに、実際にそんな風に行動できる人は少ない。このマインドセットの難しいところは、頭ではみんなわかっているのにできないという面でもあります。
TED動画や書籍「Whyからはじめよ」で知られていますが、優れたリーダーはどうやって行動を促すのかという、サイモン・シネックが提唱したゴールデンサークルという考え方があります。
「Why・How・What」という要素のWhat(戦略、何をやるのか)How(ノウハウ、どうやるのか)からではなく、「Why(なぜ)」からはじめるべきというものです。
偉人は皆Whyからスタートし、凡人は皆Whatからスタートするとも言われており、これはブランディング・マーケティング的な領域でもとても大切な要素です。
(そのあたりのお話はまた別の機会にお伝えします)
私自身、この「ゴールデンサークル」はリーダーが人の行動を促すときだけでなく、自分で自分の行動を促す際にも必要な要素だと思っています。
「手軽に稼げるみたい!」「あの人はこの方法で成功しているから」という理由でハウツーに飛びついても、「私はなぜこれをやるべきなのか」という自分の人生における理念、ビジョンとそれが一致しないと、続かないと思うからです。
女性は特に、家庭の状況にマインドが左右されやすいもの。
一方で、感情がよい方向にも悪い方向にも転びやすい面もある方が多いですよね。だらこそ、自分と向き合い、未来を構想していくための「ワーク・ライフデザイン」が必要だと私は考えました。

自分にとって何が大切で何が譲れないポイントなのか、何を目指したいのかということを、仕事と人生を切り分けずに考えること、相乗効果を生み出すデザインをしていくことです。
「why」つまりは「なぜ私はこれをやるのか」を突き詰めていくことです。
「手軽に稼げるみたい!」「あの人はこの方法で成功しているから」という理由でハウツー的な情報に飛びついた方で、成功している人を私はあまり見たことがありません。
さまざまな「前提」が違うのに同じ成功を歩めるはずがないですし、結局、その人を超えることはできません。真似をする人が増えれば増えるほど、それは真似をする人たち(自分)を成功させるものではなく、真似させている方(あなたの師匠)を成功させているという現象に気づいたほうが賢明です。
結論として、私は「マインドセットは必要」そして「そのマインドセットは自身のワーク・ライフデザインに基づくべき」だと感じています。あなたの思考の「癖」を自身の未来への構想と見比べ、「なぜ私はこれをやるのか」「なぜ私はこれをやらないのか」を判断していくということです。
ココシャネルの名言「私は流行をつくっているのではない。スタイルをつくっているの。」という言葉があります。
自分らしさ、自分軸を持つマインドセットをぜひあなたも大切にしてくださいね。