先日、2冊の本を読みました。
山口揚平著「自分だけの才能の見つけ方 」
山口周著「ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す」
自分探しをする際には、
記憶の中の「自分」は間違っていると知ることが大事
著者の山口揚平氏いわく、
「人は生まれながらにして個性や才能とも違う天才性をもっている」。
皆さんはそれを聞いてどう思いますか?ワクワクしますか?そんなことはないと思いますか?一方で、本書の中で触れられている「これから2025年までの間は、大きな変革の時代になる」という時代の流れは、誰しもが何となくそう感じているのではないでしょうか。
ちなみに、こちらは山口周氏と山口揚平氏が立教大学で講演した際の動画です。
※ちなみに余談ですが、、この動画の中でのおふたりの「マインドフルネス」に対する評価が面白いです。それ自体がどうこうではなく、「〇〇法」みたいなものを求める人が多いということに違和感を感じる、、私もその通りだと思いました。
さて、上記の動画の中でも、2025年を境に産業が激変することを山口揚平氏は述べています。また、山口周氏がいうように「正解で戦うことに限界」が出てきたというのは、昨今、あらゆる産業で私たちも目の当たりにしていると言えます。
これからの時代はみんなが「正解」と感じるものではなく、ほかにはない「価値」を生み出していくことが求められますし、それは山口揚平氏がいうように、他の人より優れている「強み」ではなく、他の人にはない(被らない)「天才性」が大事だということもわかりますよね。

もし今、あなたが「自分には天才性なんてない」と思っていたとしても、その評価の大半は間違っています。そのことについて、山口揚平氏は「記憶の中の自分は本当の自分ではない」といっています。常識や他者評価というような余計なもので作られた「記憶の中の自分」ではなく、そうした余計なものをはがした先に見つかる自分、自分だけの天才性の見つけ方「ジーニアス・ファインダー」というのが著者の提案でもあります。
具体的な手法はぜひ本書を読んでいただきたいのですが、購入特典として無料の診断がついていたので、私も試しに診断してみました。80個ほどの質問に回答するのが少しハードだったのですが、私の診断結果は以下のようなものでした。
https://www.monitor.geniusfinder.me/genius3
私の天才性は『概念を描くこと』であるということ、概念を描く人に見られる傾向というのは、確かに当たっているような気がします。これまでそういう意識をしたことはなかったのですが、「まだないものをカタチにする」という仕事に猛烈にモチベーションを感じますし、数字や言葉を見聞きして、頭の中に絵をイメージできるかできないかというのが私の中の基準だったりもします。
診断結果だけに頼る必要はないですが、自分を知るためのひとつの判断基準としてこうしたものを活用してみるのもよいですよね。
ビジネスはその歴史的使命を終えつつある
さて、もう1冊の本。
山口周著「ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す」
「ビジネスはその歴史的使命をすでに終えているのではないか?」という問いに対する、これからの時代の生き方や働き方、ビジネスのあり方を考えさせられる内容です。
正解が過剰になって、問題が希少になっているということは、先ほどの動画の中でも、山口周氏が述べていましたが、そうした状況の中でも無理に問題を生み出し、騙し騙し経済を回してきたというのが今の日本の状況。
この数年の間に、世の中が大きく変わるというのは、先ほどの山口揚平氏と同じことを仰っています。
そうした背景を踏まえ、山口周氏が指摘するのは「エコノミーにヒューマニティを取り戻す」ということ。経済成長という指標ではチャレンジできない領域にこそ問題が残っている時代においては、そこを放っておけないという「衝動」で駆動することがイノベーションを起こすというのです。

確かに私たちも、アタマで考えることとココロで突き動かされることの違いを感じること、ありますよね。本当はやりたくて仕方がないことがあるのに、「そんなことしても儲からない」というようなアドバイスを受けて、尻込みしてしまうこともあると思います。
ちなみに、本書に以下のような文言がありました。
創造的な人々は、豊かな「幸福感受性」をもっており、興味や喜びを感じることに関わろうとする一方で、仕事に退屈を感じると「素早く荷物をまとめてその場を立ち去る」のです。
つまり、ココロに突き動かされるような領域に蓋をして、アタマで考えたつまらない仕事に終始していると、「創造性」もなくなるということです。
山口周氏も著書のなかで繰り返しいっているように、「いまは大変だけど我慢して頑張れば未来は明るい」というような、「いまを未来のために手段化する」行為は、VUCAといわれるような不透明で不確実な世の中ではあまり役に立ちません。今、この瞬間をどう生きるか。
ちょうどこの本を読んでいた時期に私も、「やりたくないな」と感じていた仕事の件でモヤモヤしていたのですが、この時間がもったいないと思って、スパッと辞めることにしました。
モヤモヤしている仕事の「作業」が足かせになり、創造性ある仕事への機会を奪ってしまう、自分ではうまく両立しているつもりでも、思考がどっち方面に向いているかによりアウトプットや進むべき方向が違ってくると思ったからです。
つまり、そんなことやっている暇はないくらい、やりたいことに専念すべきだと。
先ほどの動画を最後までご覧になった方は、山口周氏が「天才型と努力型。天才型は努力していないと思われがちですが、それは嘘です。むしろ、天才型の方が努力している。違うのは、天才型が遊びだと思って、そこに膨大な時間を費やしている」といっているのをご覧になったかと思います。
“モチベーション”の有無こそが成功の秘訣。仕事は遊びと思っている方が必ず勝利すると。
これからの時代は、仕事は辛いもの、頑張れば報われるもの、という概念がなくなってくるのだと感じます。仕事と遊びが融合された人生こそが幸せ。
既に死語ですが、「花金(花の金曜日)」とか言っている人がいたら化石だと思った方がよいですね(笑)。「ワークライフバランス」とかも違ってくるのかなと。
最後に、本書で山口周氏がメッセージしているもの。
いま、世の中は悪い方向に動いていると感じているのであれば、その原因をつくっているのは自分自身。「いまここにいる私」から改革しなければならない。
これをあなたならどう考えますか?という問いでこのブログを終わりたいと思います。
資本主義とは何なのか、ヒューマニティとは何なのか。
少し難しいかもしれませんが、本書を読んで考えてみてはいかがでしょうか。