
私は2017年に創業した際に、自社の理念を考えました。
自社の理念といっても、私が設立した企画会社は一人社長の会社。そんなものがいるのか?と笑われるかもしれません。ですが、私にとっては、スタート地点に立つための大切な作業です。
当社、合同会社企画室Мの理念は、
未来を担う子どもたち、そして社会に感動と共感を!
です。
これは私がビジネスをするにあたっての「約束」です。
未来を担う子どもたち、社会に、「感動」と「共感」を与えられないようなビジネスは、たとえそれが大きく儲かるビジネスだったとしても当社はやらない。それが私の「約束」なのです。
※企画室Мについてはコチラ
https://www.kikakushitsum.com/
起業家にとっての理念は、「私が生きる意味」でもあると私は思います。
それがあるのとないのとでは、生き方が変わってきます。
その後、私は、ワーク・ライフデザイナーとしての活動をはじめました。
女性の創業支援などに関わる中で、理念なく創業する方が多いように感じたからです。「こうすれば稼げる」というようなスキルやテクニックの情報ばかりに翻弄されている方が多いように感じます。
時代を超えても色褪せない、「世界観」「理念」を持つこと、そうした人のところに、人も情報も集まってくると私は信じています。
そして、まさに今、そんな新しい時代に突入していると思います。
感動の先に存在する真のブランドとは

リッツ・カールトンと言えば、信頼のおけるホテルブランドですよね。
また、企業活動が拠り所とする価値観・行動規範を簡潔に表した言葉『クレド』を知っている経営者であれば、「クレドといえばリッツ・カールトン」を連想されるかもしれません。
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
高野 登 (著)
長年、サービス業に携わる方の間での名著となっているこちらを先日読みました。
リッツ・カールトンが目指しているものは、じつはホテル・カンパニーの運営ではなく、新しいライフスタイルとしてのブランドを確立していくこと。
ホスピタリティには、思いやりや親切心、心からのおもてなしという意味があります。リッツ・カールトンが提供しているのは、設備や技術ではなく、まさに心そのもの。
クレドはリッツ・カールトンの基本的な信念であり、時代が流れても、あるいは国や地域が違っても、ブレることはありません。クレドの精神が変わらない限り、リッツ・カールトンが提供するサービスもまた不変です。
パッションは、行動するエネルギー、人を動かすエネルギー、そして自分の夢に人を巻き込むエネルギーです。このエネルギーがないと、どんなに素晴らしい理念や仕組みも動きません。
リッツ・カールトンの場合、そのエネルギーを生み出していたのが初代社長シュルツィのパッションだったのです。
市場において圧倒的に強いブランドを確立するためには何が必要なのか。
それは、お客様に「満足」していただく百パーセントのサービスを超えて「感動」を生み出すホスピタリティの舞台にステップアップするということです。
品格とは、長い間の生活態度や言動などから、自然に形成されてくるものなのです。思いつきで一日だけ奉仕活動をしたとしても、急に人格が変わることはないでしょう。毎日の地道な繰り返しと積み重ねの上にしか品格は表れてこないのです。
ホテルも大きくパラダイムの転換を求められています。
伝統の上に安住するのではなく、ロゴマークであるライオンと王冠から“過去の成功体験”というほこりを払い落し、伝説のサービスを次のステージへと進化させる時が来ているのです。
上記は、私が本書の中で胸を打たれた名言とも言える言葉です。
まさにこれらの言葉に表れるリッツ・カールトンの信念、約束は、時代が変わっても色褪せない「ブランド」だと感じますよね。
「変えるべきもの」と「変えてはいけないもの」

長引くコロナ禍、そして、不確実で変化が激しいVUCAの時代。私たちはまさに今、“変化”が求められている時代を生きています。
ですが、そんな時代だからこそ、「変えてはいけないもの」の価値が高くなっているとも言えます。本書はそうした『原点』を思い返すきっかけとして、どんなビジネスに従事している人の心にもたくさんの気づきを与えてくれるはずです。
本書では、「感動」とは“お客様の言葉にされないニーズが満たされている状態”と表現されていました。
冒頭に、私が創業する際に掲げた理念についてお話しましたが、私自身も、この「感動」という言葉を使うのに、相当な覚悟をして入れました。
満足ではなく、感動させるというのは簡単なことではないからです。
ニーズに応えるのではなく感動させること。
そのためには、お客様や仲間そして社会の空気感・温度感を肌で感じる繊細さ、それを言語化し、クリエイティブで表現するアウトプットするチカラが必要です。
常に学び続け、成長し続けることを「約束」すること、それが私の生きる意味、そして理念です。
本書では、「感謝」とは“お客様の感動がその後も続く状態”と表現されていました。
感謝されながら成長できる働き方というのはまさに、お客様に“感動を与え続けられるパッションを抱き続ける”働き方といえるのではないでしょうか。
さらに、私が掲げる「共感」とは、同じ志を持つ仲間が集まってくることです。
パッションやエネルギーは、そこに存在していても、誰かに届かないと無いのと同じです。日本人の多くは、情熱を表現するのが下手ですが、恥ずかしがらずに、自分のパッションをさらけ出していきたいですね。
きっと、同じ志を持つ仲間が集まってくると信じて。
コロナを機に、自分の生き方や働き方を見つめなおしたという方も少なくないはずです。
感動が生まれる瞬間をイメージし、これからの生き方・働き方を再構築していきたい方は、よろしければ「リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間」も読んでみてくださいね。