輝く女性

私のフリーランスとしての一歩

チャンスは挫折の先に待っていることもある。
悩んでいるのなら、とりあえず動いてみること、失敗してみること、
そのほうが近道なこともある。まずは行動してみましょう。

私は2015年にフリーランスとして起業しました。
でも実ははじめから「起業」という選択をした訳ではありませんでした。

2009年に結婚、大手広告代理店を退職するときには、「これまで頑張ってきたし、働きたくなったらすぐに仕事は見つかるはず。しばらくは家庭と子育てに専念しよう」と、仕事から離れることへの不安や迷いは一切ありませんでした。
2010年に出産、子どもが幼稚園に通い始めた頃から時間に余裕ができたこともあり、再就職活動をはじめました。当時は都心に近い千葉に住んでいたので、息子が幼稚園に通う間は時短勤務、息子が小学校にあがってからフルタイム勤務をするのが私の希望でした。

ところが、再就職活動が箸にも棒にも掛からぬ結果となってしまったのです。
働きやすさを謳っているいる企業を選んで応募しているつもりなのに、書類を送付しても音沙汰がないものがほとんど。
運よく面接に進んでも、

「キャリアにブランクがありますね」
「親元でないのに、お子さんが急な病気の際はどうされるのですか?」
「百々さんがダメだという訳ではないのですが、男性応募者を採用することになりました。申し訳ないです。」

というようなことを言われ、落とされてばかりでした。

「いやいや、それならはじめから面接に呼ばなくていいし」と思ったり、プライドは傷つくし、私の能力とは別のところで評価されてしまう悔しさをどこにぶつけてよいのかもわからず、イライラしたり涙することもたくさんありました。

そんな時に、インターネットの記事で「フリーランス」という働き方を知りました。
2013年頃から、女性のプチ起業などがブームになっているのは目にしていましたが、趣味の延長線上で素敵な雑貨を製作したりワークショップや講師をするキラキラ女子というイメージがあり、私とは別の世界のことだと思っていたのですが、「フリーランス」という働き方を知った時に、「これって、まさに私のことでは?」と思ったのでした。

翌日には、就活をスパッと辞めて、フリーランスになりました。なりましたといっても、勝手に名乗りはじめただけですが。。
クラウドソーシングなどで仕事を探したり、「フリーランスで活動している百々と申します」「こんなことできます」という営業メールを何通か送ってみたり。フリーランスを名乗りはじめて、初のお仕事を受注するまではあまり時間はかかりませんでした。就活でズタボロだった私はただただ、社会とつながって仕事ができることが嬉しく、少しだけ自信を取り戻すこともできたのでした。

「フリーランス」という働き方を知り、私は「どんな人でも得意分野を活かして起業することができるんだ」ということを発見しました。いや、当時は起業している自覚がないくらい、企業と個人の間で「雇用契約とは別の契約の仕方がある」ということに気づいたというほうが正しいかもしれません。

いずれにしても、「誰にどんな価値(スキル)を提供するのか」が違うだけで、趣味の延長線上でワークショップや講師業をする、雑貨を製作して販売する女性たちと、事務スキルを活かして企業からお仕事をいただくフリーランスの基本概念は同じ。
そして根拠はないながらも、これからの時代はこうした働き方が主流となっているのでは?という予感がしてワクワクしたのでした。

つまり、私の場合、会社の看板を背負って仕事をする(就職)のと、自分の看板を持つ起業の違いを知り、意識したきっかけは、前者を目指し挫折した結果から得たものだったのです。そういえば、会社員時代の私も、挫折の先にチャンスが待っていたことが多かったかな…

もしも今、あなたが何からはじめてよいのかまだ迷っているとしたら、とりあえず動いてみるというのもお勧めです。行政や金融機関などが開催している無料の起業セミナーなどに参加してみる、手づくりの雑貨や不用品をメルカリで売ってみる、動画を撮影してYouTubeにアップしてみるなど、リスクなくやれることはたくさんあるはず。

何かをはじめてみて、結果そのとおりに行かなくてもよいのだから。途中で向きor不向きを判断すること、そこから見えてくるものに“気づく”ことの方が大切です。

今日始めなかったことは、明日終わることはない。
(ゲーテ / 詩人)

立派な目標を立てることよりも行動することが大事。いくら一生懸命考えても、一歩を踏み出さないことには何も始まらないのだから。
ぜひあなたも、一歩を踏み出してみてくださいね。