
何かを判断するとき、人の意見にながされてしまう。
会議やミーティングで自分の意見を求められると、「人と違ったらどうしよう」と不安になる。
そんな方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
少し前に、人に合わせようとするのは、孤独や疎外感に対する心の「防衛反応」であるという記事を見ました。
https://forbesjapan.com/articles/detail/42336
「みんなと同じ」であることは、一見すると安心感を生みますが、それが「自己肯定感の低下」にもつながるというこの記事は、とても納得できるものでした。
先日、「自分の意見を持つ」というテーマで、下田泉さんとも対談をしました。
対談内容はコチラ。
いつもはどんな内容の会話でも、価値観や意見が近いと感じる泉さんと初めて意見が分かれたのですが、まったく躊躇する必要もなく、お互いの意見を交わすことができたこと。その時は普通に会話していたのですが、実はこれってなかなかできないことなのかもしれないと後から感じたのです。
あなたは、親しい友人や仕事のパートナーと意見が違った際、それでも自分の意見を伝えることができますか?
そのことで関係性が壊れないという、よほどの信頼がないとなかなかできないのではないでしょうか。
ある事柄に対する意見が違うというのは、そこに対する期待や視点、つまりどんな眼鏡をかけてそれを見ているかによって違うことがあります。
お互いに否定せずに理由を聞いてみることで、「なるほどね」と思えることもありますし、意見が違うというのは “相手を否定している訳ではない” という視点に立てば、むしろ意見の違う相手は自分の視野を広げてくれる存在にもなり得ると思います。
「意見が合わない=付き合えない」と考えるのは、とてももったいないことですよね。
これからの時代は、「個」が重要になってくる時代とも言われています。
そうした時代において、自分が輝いていけるかどうかは、きちんと自分の意見を持って、自分の存在感を出していくことではないかと私は思います。
動画の中でも語ったのですが、、
自分の意見を言えない相手とお付き合いする必要ありますか??(笑)
もしもあなたが今いる組織やコミュニティがそういう場所なのだとしたら、そこのリーダーがどんなに素晴らしくそのチームがどんなに優れたチームだったとしても、そこはあなたが輝ける場所ではないし、人生において無駄な時間を過ごしていると私は思います。
ここは自分には合わないんだなと、すっぱり諦めて、別の環境に移ったほうが、幸せな未来が待っているはずですし、そうした視点で行動することができれば、どんな方にも必ず、自分が輝ける場所を見つけられると私は思います。
「勇気」こそが大切です。
自分の意見を持つことは相手をリスペクトすることでもある

動画の中でも、下田泉さんが仰っていましたが、意見を述べる時には、「みんなも●●と言っています」というような言い方ではなく、“私は〇〇だと思います”という言い方が望ましいですよね。
私自身、「みんな〇〇」とか「▲▲さんがこう言っているから」というような言い方が癖になっている方の言うことは、あまり信用しないようにしています。
そういう方は、状況が変わると、コロッと意見も変わってしまうからです。
動画の中でもお話させていただいたように、まずは相手の意見を「肯定」すること、その後に、相手の意見と違っていたとしても自分の意見を述べること。
「肯定」と「同意」は違います。
肯定、つまり相手の発言を一度受け入れるというのは相手に対するリスペクトや感謝です。自分自身がこの相手への「肯定」ができない人ほど、「自分の意見」を持つことが怖い、否定されるのではないかと不安になるのではないかと私は感じます。
ちなみに、優れたリーダーは反対意見に対して、「興味深いですね、もっと聞かせてください」と答えるそうです。
これは、その意見に同意しているという意味ではなく、「意見を受け入れました」という姿勢、そして、その意見を詳しく聞いてからきちんと判断するという冷静な姿勢からです。
これって、頭では簡単に思えますが、なかなかできないことなんですよね。
特に、相手が子どもだったりしたら、「何言ってるの?」とその場でシャットダウンしてしまう、、そういうことも多いと思います。もちろん、私も(笑)。
一旦、受け入れる。そして議論する。
仕事の場だけでなく、日々の生活の中でも意識していくと、人間関係が良好になる、自分の視野が広がる、さまざまなよい面に気づけると思います。
動画の中でも語りましたが、、
家族も含めて、所詮、人は皆、孤独だと私は思っています。
これは悪い意味ではなくて。
むしろ、そう思えた方が、人の温かみや優しさを当たり前のものではなく、感謝できるものとして感じることができます。
「個」の時代は、この「孤独」と自分がどう向き合っていくのか、という点から始まると私は思います。
孤独と向き合うことからでしか、オンリーワンの創造性は生まれないし、「あなたでないとダメだ」という求められる人にはなれない。
その勇気と強さを兼ね添えた人が輝ける時代が到来したと私は思います。