日本人女性

自己肯定感は「高める」のではなく「高まる」

日本人女性

「自己肯定感が低い日本人」というような話は、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。また、「私は自己肯定感が低くて」というように、自分の自己肯定感の低さを悩んでいる方も多いかもしれません。

かくいう私も、自己肯定感はさほど高くないと思います。

小学生くらいまでの間は、成績もよくなかったので、授業中にかっこよく発表するお友達を見ながら、「この子は頭がいいなぁ」「なんで私はできないんだろう、わからないんだろう」と思っていました。

その後しばらくは、自分自身の自己肯定感の低さなどあまり気にせず生きてきましたが、母親となった今、「自己肯定感の高い子に育てるために」というような記事などを目にするたびに、子ども時代の自分を思い出すのでした。

「確かに、私は長女だったし、何でもできて当たり前、ほめられたことは少なかったかも」「そんな私だから我が子を自己肯定感の高い子に育てるのは自信がないなぁ」なんて、思い悩むことも多いです。

ところが、先日、こんな記事を見つけて、とても共感したのです。

https://diamond.jp/articles/-/233580

自己肯定感が低い人ほど、実は自身を「過大評価」しているというタイトルに、なるほどなぁ、と。自分が思っている「自分」と「現実」にギャップがあるので落ち込むというのは、確かにありそうです。

よく考えると私は、両親からあまり期待された記憶がありません(笑)。

かわいそうと思われてしまうかもしれませんが、いやいや、この記事を読むとありがたいと思うことだらけ。

テストの点数も、進学も、就職も、何もかもが、「自分で決めたのなら応援するよ」と言われるだけで、「こうしなさい」もないし、ダメだったときに叱られたこともない。まさにプチ放任的な感じで育ったのでした。

勉強

おかげで、私は自分自身に過度な期待もせず、プレッシャーも感じることなく、人生の一つひとつの階段を、「わー、こんな私でもここまでやれたぞ!」と、マイペースに進んでいくことができました。

誰かにほめられたり認められたりしなくても、小さな目標を達成し、自分自身が達成感を得られることに、生きがいを感じられるようになったことで、自分が気づかないうちに、自分の自己肯定感を少しずつ高めることができたのかもしれない、この記事を読んだことで、そんな風に自分の人生を振り返ったのでした。

このように考えると、私の両親が考えていたのか結果としてそうだったのかはわかりませんが、「ほめる」のではなく、「まかせる」「信頼する」という環境を私に与えていてくれたのだと気づかされます。

「自分で決めたことを自分が納得できる形で取り組むこと」、それを見守るというのは自分が親になってみて、なかなか難しいことだとも感じますが、そうした環境で成長できることが他者との比較ではない「自分らしさ」「自分自身」への自信を磨いていけるのだと思うからです。

あなたがもし今、自分の自己肯定感の低さにコンプレックスを感じているとしたら、まずはそのコンプレックス自体を払拭してみてはいかがでしょうか。

自己肯定感が低い自分を好きになることが一歩だと思うからです。

どんな人でも、自己肯定感は高まったり低くなったりするもの。様々な外的要因に左右されやすいものでもあります。

「はつらつとしているあの人はきっと自己肯定感が高く、自分に自信があるんだろうな」そんな風に思う必要はないですし、誰かと自分を比べる必要もありません。

まずは自分を受け入れること。

そして、自身が「楽しい!」と思える分野で、小さな目標を立ててコツコツ取り組んでみましょう。「やればできる!」そんな小さな達成感を何度か味わっているうちに、自己肯定感もきっと高まっていると思うのです。

百々美香

自己肯定感は「高める」のではなく「高まる」。

子育てにおいても、ママが一生懸命すぎるよりも、ある程度「まかせる」ことが大切なのかもしれませんね。このあたりは、私自身も自分自身に言い聞かせ、日々、息子と我慢比べをしている状況です(笑)。