
先日、久々の下田泉さんとの対談動画を撮影しました。
テーマは「遊ぶように働くとは」です。
昨年の12月から、占星術では「風の時代」へ移り変わるというような話も耳にしましたが、占星術を意識するorしないに関わらず、昨今誰もが時代の変化を肌で感じているのではないでしょうか。
大人な振舞いを続けた先にあるもの
新型コロナウイルスの感染拡大もその現象のひとつと言えるかもしれませんが、私たちは物質・お金・経済・上下関係・勝ち負けなどの「勘違いした豊かさ」から、個性・自由・独創的・友愛的・コミュニケーション・横のつながりなどの「内側の豊かさ」を求め始めるようになりました。
物質的な豊かさを求めていた時代は、その「豊かさ」は手に入れても手に入れても他者と比較して渇望感が絶えないものでした。ですが、本質的な豊かさを求めるこれからの時代は、他者との比較や未来の幸せではなく、“いまこの瞬間の幸せ”を“自分の価値観”で築いていくことになります。
それこそが、自分らしい働き方生き方の実現であり、「世界観」だと私は考えます。
さて、上記、下田泉さんとの対談でもお話させていただきましたが、世の中本当に「やりたいことが見つからない」と悩んでいる方が多いと感じます。
そういう方に向けて「自分探し」をテーマにしたような高額な講座を開催しているような方も多くいますよね。それに関しては私も否定するつもりはないのですが、そういう講座が流行っていること自体、他人の目つまり他者評価を気にして自分を見失っている人が多いんだなぁと少し心配になります。
他者評価を気にする方の多くは、「いい人でいたい」「いい人と思われたい」と思う方です。
「嫌だ」「NO」を言うのが苦手な方です。
「嫌だ」「NO」の感情を抑えて、“大人の振舞い”をすること。
それは、大人として社会人としての美徳だと思っている方も多いと思うのですが、その結果、人はどうなるでしょうか。
「嫌だ」「NO」の感情を抑えて、“大人の振舞い”をすることは、私たちの「感受性」を鈍らせるようになります。つまり、自分の中に沸き起こる特定の感情を無視するスキルを身に着けることにより、「嬉しい」「悲しい」「楽しい」というような他の感情にも鈍感になってしまうのです。
実際、年齢の低い子どもの方が感情豊かでいわゆる“ワガママ”な面があるのに対し、年齢が上がるとそうした面が落ち着いてきますよね。
一般に人はそれを「成長」と呼びます。
先日ご紹介しました、山口周氏の著書
「ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す」の一節、
創造的な人々は、豊かな「幸福感受性」をもっており、興味や喜びを感じることに関わろうとする一方で、仕事に退屈を感じると「素早く荷物をまとめてその場を立ち去る」。
にあるように、感情に鈍感になるということはつまり、創造性が失われるということ。
世の中、創造的な人よりも創造的でない人、アタマの堅い人が多いのは、“大人な振舞いをできる人”が多いからと言えそうですね。

どこに行ってもやっていけるチカラを身に着けよう
下田泉さんとの対談の中でもお話させていただいたように、私は、
やりたいことを見つけるよりも、やりたくないことを辞めることの方が大事
だと本気で思っています。
あなたが今、NOを言えずに我慢しているのはなぜ?
今のその環境や人間関係を失うのが怖いから?
だったら、「どこに行ってもやれる能力・スキル」を身に着けることで、躊躇する必要が無くなるのではないでしょうか。
もしかしたら私のことをドライだと否定する方もいるかもしれませんが、誤解を恐れずに言うならば、私は基本的にすべての人間関係や環境を「いつ失ってもよい」と思いながら生きています。それは今にはじまったことではなく幼少期の時からずっと。
なので、思ったことを言う、思ったように行動することがまったく怖くないのです。むしろ私にとっては、自分の感情を押し殺して誰かにあわせることで“自分を見失うことのほうが怖い”のです。
自分の感情に蓋をして、目の前のこの人に気に入られるために自分らしくいられないのであれば、自分らしく振舞って嫌われた方がマシ。
40年以上そうして生きてきたので、私のことを嫌う方にはとことん嫌われ、私のことを気に入ってくれる方にはとことん気に入られました。メンタルが強いのか、ドライなのか、嫌われることに慣れています(笑)。
先の山口周氏も別の著書で、これからの時代に必要なスキルとして「モビリティを高めること」と仰っています。つまり、どこに行っても生きていけるチカラです。
やりたくないことは全て排除し、ワクワクすることに没頭する。
あなたは今、ワクワクしていますか?
遊ぶように働いていますか?
興味や喜びを感じながら、今この瞬間を幸せだと思える生き方・働き方。
誰かと比べたり誰かの評価による「成功」ではなく、真の「成功」は自分のココロが一番よく知っているのではないでしょうか。